美しく、しなやかに、劣化していくわたしたち

美しく、しなやかに、劣化していくわたしたち

美しく、しなやかに劣化していく。
美しく、しなやかに劣化していく。

時が経ち、今じゃ雑誌のカバーになった私ですが、ここまで来て白線流しのメンバーのように随分と”劣化”してしまいました。

夢を追うことの辛さ、厳しさ、惨めさ、劇中、女優を目指す彼女と同じものを毎日感じて生きております。

定職もなく、ぷらぷらと漂うくらげのようにゆるく、しなやかに、バガボンドのように生きています。

劣化の過程真っ只中にいる自分ではありますが、そんな灰色の暗い絶望の日常かと言われればそれもまた違う気もします。

同期はみな働き盛りを迎える反面、わたしも遊び盛りを迎えております。高校の同級生は結婚し、こどもを授かったものばかりです。

みなテンプレの人生を楽しく謳歌しております。うらやましい!実にうらやましい!ですが、まぁ、お酒の席では、華やかな裏にどす黒い悩みもちらほら聞きます。人間万事、みな隣の芝は青く見えるものなのですなぁ。

高校を出て、完全におワタと思われた友人は、伝道師になった奴がいます。

美術大学をでずにアーティストになった奴がいます。

のんびりと毎日、ロリコンを研究している奴がいます。

新潟の上級役人になった奴がいます。

保険の外交員になった奴がいます。

鳶になった奴がいます。

配管工になった奴がいます。

教師になった奴がいます。

ブラックに社畜になった奴がいます。

みんな、みんな生きています。

それでも個性を保ちつつ、がんばって”劣化”して生きています。

スポットライトが当たらぬ陰でみな、しげしげとこそこそと堂々と生きています。

生活保護をもらってる奴がいれば、累進課税でがっぽりとられる奴もいます。

いろんな奴がいろいろな形でβ崩壊して劣化して生きています。

そう、ただ人生は、劣化していくのです。それでいいのです。美しく、劣化してく、それが人生なのです。

 

以上、一ノ瀬健太ブログより抜粋。元記事は下記より↓

高校を出てから”劣化”していくわたしたち。

白線流しのように大切な思い出

白線流しのように大切な思い出

僕は根っからのおばあちゃん子でした。

祖母の孫の中で男の子は僕だけだったので、特に可愛がってくれました。

はたから見れば、かなり甘やかされて育ったように見えるでしょう。

祖母は仏様のように優しい人でした。

穏やかで大人しい性格ながら、正義感が強く、他人を心から思いやり、誰にでも手助けする人で、老若男女問わず人望を集めました。

2014年の初秋、大好きな祖母が他界し、心の中にぽっかりと大きな穴ぼこが出来ました。

最期の瞬間を看取れたので、悔いは無いとも言えますが、もう会えない、話すことができないというのは、筆舌に尽くしがたい寂しさがあります。

祖母の生前、大学の卒業制作のモデルになってもらいました。

2273mm×1818mm パネル、綿布、白亜地、ペン、インク、アクリル絵具、水彩絵具、油絵具
絵空事の賜物
2273mm×1818mm
パネル、綿布、白亜地、ペン、インク、アクリル絵具、水彩絵具、油絵具

実は、その作品の題材が、祖母が死に行く様を描いたものであり、作品が展示された約1年半後に祖母本人が実際に亡くなるという憂き目に会いました。

祖母の死因は肺ガンだった為、既に作品のモデルになった際にはガンを患っていたはずなのですが、検査等を全く行なっていなかったので、本人や家族、そして僕も死期が迫っていることは知りもしませんでした。

まさかそんなに早く作品と同様の事態に遭遇するとは思いもせず、不可思議かつ恐ろしい出来事であったと回想します。

祖母は亡くなってしまいましたが、卒業制作は幸運にも大学のある台東区に買い上げて頂き、何年か毎に美術館で展示されることになりました。

定期的に祖母の絵に会うことが出来るということは、僕にとって心の支えになるでしょう。

祖母を看取った際に、祖母が僕にかけてくれた最後の言葉を、死ぬまで忘れることが出来ません。

ガンが全身に転移した末期状態での苦しみの中、祖母はかすれた声で僕に言いました。

「大物になれ」

この言葉が僕と祖母の最後の会話になりました。

祖母が他界してからしばらく経つ今でも、この言葉を思い出しては涙をこぼしてしまいます。

祖母の言葉通りにはなれそうにないと思う日々ですが、なんとか頑張って這い上がらねばと思っております。

染谷

りんごを描く

りんごを描く

藝塾の通常授業が始まってから1カ月が経過しました。
本日も和気あいあいと授業が行われました。
本日の絵画コースカリキュラムは、リンゴをモチーフにした水彩画です。

さぁ!描くぞ!無限の虹のレインボー!
さぁ!描くぞ!無限の虹のレインボー!

生徒さんそれぞれ熱心に取り組まれていました。
作品制作中は、講師生徒一同楽しく会話を交えながら進行します。

しっかり対象を見据えて描きます!
しっかり対象を見据えて描きます!

先週も同様の課題でしたので、今回はその経験を踏まえ、更に上達した作品へ仕上がったと感じます。

塾生作品、うまい!
塾生作品、うまい!
素敵なりんごが描けました!
素敵なりんごが描けました!

この調子でどんどん上手くなって行きましょう!

染谷

奈良美智さんの絵

奈良美智さんの絵

奈良美智さんの絵がかつて藝大寮にあった。

 

奈良美智さんの絵
奈良美智さんの絵

あった、という過去形なのは、その絵がすでにこの世にないからである。というのも、その奈良さんの絵は建物と一緒に時の彼方に旅立ってしまったからだ。今も藝塾の帰り道にときどき、通る藝大寮の通り道。ケーキ屋さんのノアがあって(ちなみに鎌田かよは昔ノアでバイトをしていたことがあります)、郵便局があって、トップがあって、キュリアスがあって、やまさんの自転車屋があって、ぼくたちの石神井寮があって…、いやぁ、こう羅列するだけで青春の甘美な思い出が脳内を駆け巡ります。幸来の油そばアナログのカレールピナスのパンなどなど、寮生の胃袋を満たし続けてくれました笑

今はもう、なくなってしまった石神井寮と奈良さんの絵。奈良さん自身は藝大生ではなかったけれど、芸大生の友人たちと毎晩、どんちゃん騒ぎをして、近所の人たちに迷惑をかけて、あやまって、またどんちゃん騒ぎをして、仲間と真夜中遅くにギターを奏で、芸術と国家を議論して、また怒られて警察を呼ばれて、がーがー眠り、また酒を飲んで、議論して、そんなおおらかな時代の中で育まれた絵画が奈良さんの絵なのである。もちろん、奈良さんの絵の横には、奈良さんのともだちが書いた絵もある。

当時の寮生たちと奈良さんの全体絵
当時の寮生たちと奈良さんの全体絵

奈良さんのゆったりした、ゆるやかな曲線が、当時のおおらかな寮生たちの思い出を叙情豊かに召喚してくれる。石神井寮、最後のお祭りでもあった閉寮祭では奈良さんからコメントまでいただけたのは大変にうれしく光栄なことだった。

 

石神井寮はつぶされてしまったけれども、もはや悔いてもしかたない。人生は続く。涙を拭って前を見て、時折また涙ぐんで歩むばかりだ。寮長だったわたしのやるせない気持ちをこの絵が癒してくれる時がままある。

思い出は過ぎ去れば皆美しい、と誰かが語ったが、懐古するにはまだ早い思い出たちだ。石神井寮のご縁を授かったおかげで今もご近所の方々たちと交流があるのは素晴らしいことだ。最後に豊かな”縁”を授けてくれた石神井寮といっぴきの半野良猫には感謝してもし尽くせない。

藝塾では、ほんとうに石神井寮からのご縁で開かせてもらっている。関係者の方々にこの場を借りてお礼を申し上げる。

藝塾は、閉寮祭の延長にある。石神井寮で、のんびり気ままに、楽しいままに、子どもに混ざりながら、童心に戻り絵筆を握った親や保護者、中高年の方々の姿が垣間見られた。

そんな素敵な、野生剥き出しの絵を描く素晴らしさ、そうした楽しみや生きがいのような衝動を発揮させる場のお手伝いをしたいと考えている。

藝塾では、↓↓↓こんな絵↓↓↓を描くお手伝いをします。といいますか、一緒になって描きたいと考えております。老若男女問わず、石神井のみなさまと、また素敵な縁が持てますことをこころより楽しみにしております。

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一ノ瀬健太

照姫祭いってきました!

照姫祭いってきました!

照姫祭り、初めて行ってみました。

石神井城を守っていた豊島氏を、太田道灌が攻め滅ぼした時のお話を基にしているんですね、
ふむふむ…

芸大寮にいた頃は引きこもっていて行ったことがなかったけれど…
着いてみると会場は予想以上の広さと人の多さ!

人がたくさん!活気があります!
人がたくさん!活気があります!

この日の為に新しく作ったチラシ。
代表と私のデザイン、どちらが勝つのか勝負だー!

出店からおいしいにおいが漂ってきます笑
出店からおいしいにおいが漂ってきます笑

と思いながら配ること数十分、

うけとってくださった30人のみなさん、ありがとう(T_T)!
うけとってくださった30人のみなさん、ありがとう(T_T)!

心が折れました…

ゴメンナサイ、、メンタルが配っている紙と同じくらいのペラさでした。
勝負はどっちもどっち、
お祭りに来たお客さんにチラシ一枚で絵画教室に興味を持ってもらうには、もっと工夫が必要なようです。
デザインって難しい、、けど奥深い。
これからまだまだ改良していきます!

次回へ続く!

 

鎌田かよ

5/10(日)体験説明会・報告

5/10(日)体験説明会・報告

藝塾体験説明会には沢山の方々が思いもかけずご参加くださいました。

藝塾の理念や指導方針、カリキュラムについて映像などを駆使してご説明しました。

その後、実際にリンゴの鉛筆デッサンをご参加くださいました皆さまと一緒に行いました。

実り多いひと時を体験できたと思います。

染谷浩司

藝塾ウェブサイト完成!

藝塾ウェブサイト完成!

石神井公園で写生

待ちに待ったウェブサイトついに完成しました!

5月10日(日)の説明会開始から約一ヶ月、ついに念願のウェブサイトを獲得することができました!これもひとえに今受講してくださっているみなさんのおかげです。大手でない小さな弱小の私塾ではありますが、鶏口となるも牛後となるなかれ、という教えの通り小さいながらも小さいながらのフットワークの軽さを生かし、ニッチに松下村塾のような私塾経営を展開していきたいと考えております。

奈良美智さんの絵、照姫祭りの感想日記は、もうしばらくお待ち下さい。笑

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間もなく午前5時前というところで、一応、ウェブサイトの外観は完成しました。午後から丸一日かかりましたが、かなりいいウェブサイトを作れたような気がします。外観はできましたが、中身の部分の整合性をこれから構築していきたいと考えます。

とりあえず、完成してよかった。これで今日はひとまず寝られる。

 

おやすみなさい。よいこのみんなは真似しちゃダメだぞ笑