
時が経ち、今じゃ雑誌のカバーになった私ですが、ここまで来て白線流しのメンバーのように随分と”劣化”してしまいました。
夢を追うことの辛さ、厳しさ、惨めさ、劇中、女優を目指す彼女と同じものを毎日感じて生きております。
定職もなく、ぷらぷらと漂うくらげのようにゆるく、しなやかに、バガボンドのように生きています。
劣化の過程真っ只中にいる自分ではありますが、そんな灰色の暗い絶望の日常かと言われればそれもまた違う気もします。
同期はみな働き盛りを迎える反面、わたしも遊び盛りを迎えております。高校の同級生は結婚し、こどもを授かったものばかりです。
みなテンプレの人生を楽しく謳歌しております。うらやましい!実にうらやましい!ですが、まぁ、お酒の席では、華やかな裏にどす黒い悩みもちらほら聞きます。人間万事、みな隣の芝は青く見えるものなのですなぁ。
高校を出て、完全におワタと思われた友人は、伝道師になった奴がいます。
美術大学をでずにアーティストになった奴がいます。
のんびりと毎日、ロリコンを研究している奴がいます。
新潟の上級役人になった奴がいます。
保険の外交員になった奴がいます。
鳶になった奴がいます。
配管工になった奴がいます。
教師になった奴がいます。
ブラックに社畜になった奴がいます。
みんな、みんな生きています。
それでも個性を保ちつつ、がんばって”劣化”して生きています。
スポットライトが当たらぬ陰でみな、しげしげとこそこそと堂々と生きています。
生活保護をもらってる奴がいれば、累進課税でがっぽりとられる奴もいます。
いろんな奴がいろいろな形でβ崩壊して劣化して生きています。
そう、ただ人生は、劣化していくのです。それでいいのです。美しく、劣化してく、それが人生なのです。
以上、一ノ瀬健太ブログより抜粋。元記事は下記より↓